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福田廉之助 ヴァイオリン・リサイタル [コンサート感想]

ルネス・クラシックシリーズVol.7
福田廉之助 ヴァイオリン・リサイタル
ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第7番
ヒンデミット/ヴァイオリン・ソナタ第2番
 ~ 休 憩 ~
ストラヴィンスキー/ディベルティメント
サン=サーンス(イザイ編曲)/ワルツ形式のカプリス(6つの練習曲第6番)
 5月の岡山フィルの定期演奏会でチャイコフスキーのコンチェルトで、度肝を抜く完璧な演奏を聴いて以来の福田さんのコンサートでした。
 
 彼は本当に美音の持ち主で、高音の伸びと艶やかさ、中低音のまろやかさ、どの瞬間をとっても聴いていて気持ちいい。
 ヒンデミットの無伴奏の2番は、国内のオーケストラ奏者の方の演奏を聴いたことがあったのだが、福田君の方が1枚も2枚も上手の堂々たる演奏だった。
 後半の、イザイが編曲したワルツ形式のカプリスも、ハイテンポでノリノリのリズムで弾いて、観客を熱狂の渦に誘い込む一方で、勢いに任せて弾くような場面は一切無く、人一つの音符を確実にとらえていくのは、本当に聴いていて気持ちがいいです。
 
 一方で、彼が『怪物』ではなく、18歳の進化の途上にある若者であることが分かったのはベートーヴェン。ベートーヴェンらしい高潔な旋律をぐいぐい推進していく演奏は見事な一方で、第2楽章のような音譜の密度が薄くなる場面では、聞き手を惹きつける続けるような吸引力に不足していた。超一流のヴァイオリニストは、こういう場面でこそ、一層密度の濃い演奏を聴かせるのを思うと、この辺が課題なのかな?って、ワタクシ、物凄い難しいことを要求していますね。それぐらい、18歳の彼が現在到達している境地が物凄いということだと思う。
 
 何年後かに、オーケストラとの共演でどっしり構えた濃密なベートーヴェンやブラームスのコンチェルトを聴ける日を楽しみに待ちたいと思います。
 
 彼は僕よりも20歳ほど年下だから、僕が85歳ぐらいまで長生きできれば、彼がどこまでの境地にたどり着いたのか、見届けることができます。ずっと見続けていきたい芸術家がいる、というのは本当に幸せなことです。

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