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「三浦文彰 ヴァイオリン・リサイタル」の感想の前に [クラシック雑感]

 昨日、三浦文彰さんのヴァイオリン・リサイタルを岡山シンフォニーホールへ聴きに行きました。その感想を書こうと思っていたんですけど、演奏そのものとは関係のない、運営面で腹の立つことが多くて、いったんそのことについて書き散らして、頭の中から追い払ってから三浦さんの演奏については、また後日書きたいと思う。
 
 私は音響の素晴らしい岡山シンフォニーホールを愛している、このホールは音が素晴らしいだけではなく、主催公演のスタッフの教育が行き届いている。サントリーホールのように全員がプロのホールスタッフというわけではなく、ボランティアのスタッフが大半を占めるが、彼らに対する教育が行き届いていて、「何を差し置いても音楽が主役であること」という思想が徹底されているし、「その存在を忘れるぐらい、さりげなくもしっかりと仕事はするスタッフ」を送り出している。岡山フィルの定期演奏会をはじめ、彼らの働きに毎回敬意を表するものである。
 
 しかし、ホールが主催しない、いわゆる貸館公演の場合は、その事業主催者が会場運営を行うのだが、岡山はその質が概してよくない。
 
 昨日のコンサートは、バイトくんのスタッフだけがやたら多かった。その割に印刷されたプログラム(有料も含めて)が配布されておらず、まあ、三浦さんがマイクを取ってプログラムについて説明してくれたからよかったようなものの、その日のコンサートへの思いやプログラムの意図をくみ取る重要な手がかりがなかった。せめてモノクロでもいいから楽章構成ぐらいは書かれたプログラムが必要だろう(イマドキ、たとえコンサート当日でもオルフィスで印刷すれば、700枚のプログラムなんてあっという間に出来るだろう)。前半のモーツァルトとR.シュトラウスのソナタでは毎楽章拍手が起こって間延びしてしまった。
 
 それぐらいはよいとしましょう。問題なのは、そのバイトくんとマネージャーか社員さんたちが、会場の入り口からホールのロビーに至るまで(あえて言いましょう)ムダに動き回って「携帯の電源を切れ」だの「カメラの撮影は見つけたらしょっぴく」だのと、常に声を張り上げている。コンサート前の非日常の時間が台無しだ。
 こちらも気になりだしたらだんだん腹が立ってくるもので、マネージャーっぽい人物が若いバイトの兄ちゃんを集めて何やら指示をだしているのだが、そこ、思いっきりホール内への出入り口の導線に被ってるから!一番偉そうなあんたが一番、客の邪魔だから!もうちょっと、人目を引かないところで集合をかけろよ!誰にアピールしてるんだ!?などと、だんだん腹が立ってくる。
 逆にバイトくんが「俺たち、邪魔になってるんじゃないかな~」と、通路に目線をおくっていたのが印象に残る。
 演奏が始まると、バイトくんは起立してドアの前に立っている。ここで嫌な記憶がよみがえる、4年ほど前に佐渡裕&兵庫PACオケの岡山市民会館でのコンサートで、会場見張りのバイトくんがじっとしていられなく、ずっとそわそわしていて、聴き手のこちらも気になって集中できなかったこと、あのコンサートも同じ主催者だっけなぁ。
 でも、この日の会場見張りの二人のバイトくんは偉かった。直立不動、微動だにせず、仕事を全うしていた。でも、岡フィル主催のコンサートみたいに会場見張りの子は椅子に座らせましょう。岡山シンフォニーホール主催のコンサートの運営を見て勉強していないのか?マネージャーさん。

 休憩時間中にはいり、いつもならロビーに出るのだが、「ロビーに出たら、また『携帯の電源を切れ』だのとオッサンが声を張り上げてるんやろうなあ・・・、そんなん、三浦さんの美音の余韻が台無しやん」と思って、ホールの中に引きこもっていたら、なんと、そのおっさんがホールの中に入ってきて、「携帯の電源を切れ、演奏が始まったら客席には入れない」と、注意をして客席を回っていた。ホンマ、首を絞めたろかと。
 失礼・・・取り乱しました。
 確かに、携帯の電源やカメラや録音禁止の注意は必要。実際、昨日も演奏中に携帯が鳴ったしね(おっさんの汚い声の注意を聴かされた上に、三浦さんの演奏中に着信音を間近で聴かされた自分、ホントに踏んだり蹴ったり・・・)。
 でも、昨日のやり方は「何を差し置いても音楽が主役」であるクラシックのコンサートでの注意喚起の方法としてどうなのか?じっくり反省をしていただきたい。くらしきコンサート主催公演では、プラカードを持って回っていたり、あるいは岡山フィルの公演では女性の声でのアナウンスで、注意喚起しています。
 おっさんの肉声で大声で叫んで回る、っていう対応は効果がないばかりか、最悪の対応の仕方だと思う。私は美しい音楽を聴きに来たんです、オッサンの声を聴きに来たんじゃないよ。前半の三浦さんの美音の余韻が台無しだわ、ある意味フライングブラボーと同じコンサート破壊行為ですよ。それを主催者が犯してどうするの?
 昨日のコンサートの主催者に告ぐ、あなたがたはイベントのプロかも知れないが、クラシック音楽のコンサート運営のプロではないよ。先にも書いた通り、プロのホールスタッフやレセプショニストは、仕事はするが存在感は消す。そして、そこで演奏される「音楽」が引き立つために、どうすればいいかを真剣に考えて行動する、そういう対応ができる人です。
 クラシックのコンサートが、なぜセットを組んだり照明演出をしないのか?オーケストラ奏者をはじめ、なぜ演奏者は燕尾服やシンプルな服装で演奏するのか?すべて主役である音楽にすべてを捧げるためです。
 コンサートが終わって、追加されたプログラムやアンコールの曲目を確認しようとロビーやエントランスを見回したが、どこにも貼られていない(僕が見落としたんでしょうか?でも、他にも「アンコールの曲目がわからない」と探しているお客さんがたくさんいました)。ホント、最後まで仕事のなっていない運営に、笑けてきました。
 それに対比して、普段のシンフォニーホールの仕事がいかに素晴らしいかもよく解った。頼むから、今後は岡山シンフォニーホールのプロの仕事に準拠した会場運営をしてください。よろしくお願いします。

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えりりん

はじめまして^ ^
全くもって同感です。
こちらの主催のコンサートに行くたびに、思っていた事を書いて下さっていてスッキリしました。
三浦さんは素晴らしかったです♪
by えりりん (2018-02-28 09:20) 

ヒロノミン

>えりりんさん
 コメントありがとうございます。
 こういう事を書いて、「やっぱりクラシックのコンサート怖い、神経質なコンサートゴーアーに睨まれる」と思われるんじゃないかとヒヤヒヤしてるんですけど、私は観客の出す雑音には比較的寛容な方だと思っています。でも、肝心の主催者が不必要に大声を張り上げて、雰囲気と演奏の余韻を台無しにする、そんな行為には腹立たしさを覚えます。

 私も学生時代にコンサートの設営やスタッフのバイトをしていたからわかるのですが。彼らの運営のやり方はアンプでガンガン音を増幅するロックやポップスのコンサートと同じやり方を持ち込んでいるんです。
 クラシック音楽という、百数十年も前のアンプもミキサーもなかった時代の音楽を、楽器の響きだけで演奏し、ホールに響かせる。そういう、極限まで繊細に作り込まれたアコースティックな音楽に対する敬意を、これっぽっちも持ち合わせていない。クラシック音楽のコンサートの運営を行う資格はありません。
 こういう思いをしているのが自分だけではないと知り、この記事を書いた甲斐がありました。

by ヒロノミン (2018-02-28 21:14) 

SCED

こんばんは。大変ご無沙汰しております。ヒロノミンさんのブログにコメントしたのはもう10年前になるかもしれませんが・・・あれからここの音楽環境も随分変わりましたね。

ちなみに上記のリサイタルは行っていませんが、主催者に関しては存じています。やはり・・・という感じですね。以前はカルミナ四重奏団の演奏会も担当していた気もします。

ところでヒロノミンさんが酷評していたベルリン響、7月にまた来るようです。あの文章を読む限りでも雰囲気がわかりそうな気が・・・
by SCED (2018-02-28 21:32) 

ヒロノミン

>SCEDさん
 こちらこそご無沙汰しています。
 岡山〇〇の肩を持つわけではありませんが、どうも共同主催している会社(今回は某地元紙)がスタッフを出してるっぽいんですよね。コンサートによってはここの主催でも、全然気にならないものもあるんです。
 運営に関してはシンフォニーHのスタッフが直接やってもらうのが一番いいんですけどね。

 ベルリン響・・・客席は満席でしたから、来るでしょうね。
彼らより遥かに実力のあるアークティック・フィルは半分しか客席が埋まらなくても、「ベルリン」と名が付くだけで満席になる。主催者は笑いが止まらないでしょう。
 もちろん(?)私はパスです。彼らが去年の岡山フィルのベートーヴェンの7番を超えることはないことを確信を持って断言できますから。
by ヒロノミン (2018-02-28 22:16) 

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