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岡山フィル街角コンサートの日程と感想 [岡山フィル]

 10月9日(火)から13日(土)まで、岡山市内の各地で『岡山フィル街角コンサート』が開かれます。
 
 自分用の覚え書き用ですが、基本的に無料のコンサート(オリエント美術館のみ入館料が必要)ですし、仕事帰りにも聞きに行ける時間設定のものもありますので、ご興味のある方は聴きに行ってみてはどうでしょうか?
 
 本文中に「第〇〇公演」と書いていますが、公式には公演番号は振られていません。自分が覚えやすくするためと、大阪クラシックや金沢の風と緑の楽都音楽祭みたいになって欲しいという願いも込めて勝手に振っています。
 
 あとは、具体的に、曲目やどの団員さんが演奏されるのかが知りたいのですが・・・。公式発表はされていないんですよねぇ、うーん・・・
(10月9日追記)
 自分が聴きに行ったコンサートの感想は、下に順次通過していきます。
 
10月9日(火)
第1公演 12:15~12:45 中国銀行本店前広場 
     金管五重奏
第2公演 18:00~18:30 ホテルグランヴィア岡山ロビー
     弦楽四重奏 
 行って来ました。
 弦楽四重奏のメンバーは、1stVnが近藤さん(岡山フィルコンミス)、2ndVnが河野さん、Vaが大道さん、Vc佐藤さん。
 プログラムは1曲目が運動会でよくかかる曲(曲名忘れました)から始まって、(2曲目失念)、涙そうそう、アイデア(「半分青い」のテーマソング)、「せごどん」のオープニング曲、情熱大陸など。
 よくよく考えたら、仕事帰りに岡フィルのコンサートに行くのはこれがほぼ初めてだったかもしれない。弦楽器の音はやっぱりエエですなあ。普段は意識しないけれど頭の中の火照ったような疲れがどんどん静まっていく。。。。
 お客さんは、これ目的で来た人は少なかったけれど、ホテルのロビーという立地もあって、インバウンドの外国の方々などが耳を傾けておられました。
 
10月10日(水)
第3公演 12:15~12:45 上之町商店街アムスメール時計台前(シンフォニービル南西角)
     弦楽四重奏 
第4公演 18:30~19:30 岡山市立オリエント美術館(※入館料が必要)
     木管五重奏 
 「街角コンサート」と言っては失礼なぐらい、クオリティ・ボリュームともに高いコンサートでした。
 このオリエント美術館の中央ホール、この会場は木管五重奏のモンでっせ。むちゃくちゃ音が伸びてまろやかにブレンドされて、ハーモニーが聴こえた瞬間「おほほほほーーーー」と感心してしまった。
 演奏は岡フィル・モッカンズ(左からFl:岡城さん、Ob:上田さん、Fg:小野さん、Hr:藤原さん、Cl:お名前失念しました、すみません、団員さんではないのかな?)、曲目は、プーランク  ノヴェレッテ、2曲目失念(クラシックの有名な部分のメドレー)、日本の民謡メドレー、アメリカン・フォークメドレー、yesterday、ポルカ「観光列車」、ハイドンのディベルティメント。
 特にハイドンのディベルティメントに鳥肌!この曲(特に第2楽章)、こういう石造りの建物で演奏されるのを想定して書かれたんじゃないか、そう思うほどオリエント美術館の石造りの建物にマッチしていた。
 野村さんの司会ぶりも面白く(日本の歌メドレーの編曲者の近衛珍念さんの話や、ファゴットの語源が『薪の束』という意味だとか、たいへん興味深かった)、演奏も素晴らしかった。会場も用意された席はほぼ埋まっていたが、もっとお客さんが入って欲しいコンサートだった。
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※開演前に撮影
10月11日(木)
第5公演 12:15~12:45 JR岡山駅西口コンコース10月12日(金)
     金管五重奏 
10月12日(金)
第6公演 12:15~12:45 岡山一番街ハレチカ広場
     木管五重奏
 岡山駅の地下街である岡山一番街のハレチカ広場(昔は「イルカの広場」と言われていたが)で行われた。メンバーは岡フィルモッカンズ:一昨日のオリエント美術館と同じメンバー。曲目は、オリエント美術館公演と共通するものも在ったが、水戸黄門、川の流れのように、など、より親しみやすいものを取り上げた。
 この会場は、ほぼ残響がない、そして雑踏のなか、という悪条件だったが、フルート、オーボエ、クラリネットは強めに演奏することでバランスの良いアンサンブルを聴かせてくれた。13時から用事があったので中座したが、用意された座席は満席で、その倍ぐらいの立ち見客があるなど、大盛況だった。
 昨日から街角コンサートはお昼の公演のみだが、日曜日には定期演奏会があるので、ちょうど昨日からリハーサルをしているはず。その合間を縫ってのコンサートで、奏者の方々には頭が下がる。
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10月13日(土)
第7公演 12:15~12:45 JR岡山駅西口リットシティビル「ひかりの広場」
     木管五重奏、弦楽四重奏、小編成オーケストラ

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ワルター・アウアー meets シュトゥットガルト室内管弦楽団 岡山公演

ワルター・アウアー meets シュトゥットガルト室内管弦楽団 岡山公演
モーツァルト/セレナード第13番ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
プロコフィエフ/フルート・ソナタニ長調
 ~ 休 憩 ~
バーバー/弦楽のためのアダージョ
チャイコフスキー/弦楽セレナードハ長調
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 7月以来、水害や台風に苦しめられた岡山。9月以降も台風が続々と通過し、昨日も台風25号が接近中ということで、客足は鈍く、観客は800人~900人(5割弱の入り)といったところ。開演15分前に到着しても、ホール地下の自転車置き場に空きがまだまだありましたからね。もっとも、こんな強風の日に自転車で来る私のような者の方が奇特なのだろうが。
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 JRが止まるのを危惧してこれなかった人も多かっただろう。10月には入ってまで水害に遭うというのは本当にこれ以上は勘弁してもらいたい。
 シュトゥットガルト室内管弦楽団と言えば、往年のクラシック音楽リスナーにはカール・ミュンヒンガーとの録音が思い出されるところ。今回は指揮者無しで弦楽合奏のみの演奏だった。しかし。モダン楽器による豊かな響きで勝負するスタイルは健在だった。
 まず、フルートのソロ。プロコフィエフのソナタの弦楽合奏版でソロを取るのは、ウィーン・フィルのソロ・フルート奏者である、ワルター・アウアーさん。ここ数か月ほど忙しくて、今回もシュトゥットガルト室内管のネームバリューでチケットを買ったので、当日、配られたプログラムを見て『へー、ウィーン・フィルの首席なんだ』ぐらいの認識だったが、アウアーさんが姿を現してから「あっ」と声が出そうになった。2年前の京響5月定期で聴いた、モーツァルトのフルート協奏曲での演奏を思いだしたからだ。あの見事なフルートがこれから聴けるのか!という高揚感が一気にこみあげて来る。

 当時の自分のブログには、こんなことを書いている。
 『去年、同じくウィーンフィル首席のカール・ハインツ・シュッツの柔らかくニュアンスたっぷりのソロを聴きましたが、アウアーさんはそれに輪をかけて精妙でまさに天衣無縫、息を直接吹き掛けて出す音なのに、なぜあんなに透き通った音が出るんでしょう。』
 精妙で天衣無縫、驚異的な透明感、というのは当時の感想と共通するのだけれど、今回は前回以上に心が揺さぶられた。今回聴いた印象は、アウアーさんのフルートは、舞台上に地上の極楽浄土「パラディース アウフ エールデン」を現出しているかのようだ。精妙・透明感とかいう言葉では言い表せない、この幸福はなんなんだろう。
 京都コンサートホールで聴いた音よりも、いっそう艶やかで深みがあり、音の芯がはっきり聴こえて来る。岡山シンフォニーホールの音響は、竣工26年目にして、今が最上の音が響いていると思う。こんなにも美しいフルートの音が絶妙の豊かな残響ホールに響き渡る。これを極楽!と言わずして何という。
 プロコフィエフの曲は、スラヴの民俗音楽を感じさせる曲調や独特のリズムがある一方で、感情に任せるような場面がほとんど無くて無機的な和声が続く、というのが特徴だと思ってていたが、プロコの曲を聴いてこんなに幸福感が感じられるとは・・・。アウアーさんに付けたオーケストラの柔らかい伴奏も素晴らしかった。
 オーケストラの編成は、1stVn:5→2ndVn:4→Va4→Vc3、VcとVaの間の後方にCbが1本、という弦楽アンサンブル。こんな小規模の編成なのに、この芳醇で力強い豊かな響きはなんなんだ!?響きの豊かさは、倍のサイズの8型のオーケストラにも匹敵するのではないか?と思う。特にコントラバスが1本しか居ないなんて信じられない豊かな低音が感じられる。
 ダイナミクスは鮮やかにも関わらず、ピリオド系の合奏団とはちがって、角が丸くまろやかで気品に溢れている。そして、その音の強弱に込められた情景の表現が本当に凄い。pやppは単に音が小さい・弱いじゃなく、悲しみだったりむなしさだったり、美しいものに出会った時の静かな喜びだったり、例えばバーバーの弦楽のための 深い深い悲しみに心が揺さぶられるし、チャイコフスキーの弦楽セレナードの緩徐部分はため息が出るほど美しかった。
 コンサートミストレスの方がアイコンタクトや体の動きで全体のタイミングを合わせていくのだが、基本的にはお互いのパートを聴き合っていて、阿吽の呼吸で合ってしまう。コンミスさんが前に出れば音が凝集し、後ろへ下がればふわっと響きが拡がっていくのが興味深かった。
 なお、ソリストアンコール(前半)と、オーケストラアンコール(後半)は次のとおり。

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 今回の主催は岡山シンフォニーホール直営だったようで、安定した運営で安心した。台風が接近しているので、緊急避難情報の『キンコンカンコンキーン』というチャイムがあちこちで鳴ったらどうしよう・・・という危惧があったが、携帯電源OFFのプラカードを持ったレセプショニストたちが控えめにかつ徹底した周知のおかげか、そういう事故は無かった。聴衆が少ないのは残念だったが、私が(勝手に)特等席と思っている席の周りにはほとんど人がおらず、ゆったりと聴くことが出来た。

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I am a SOLOIST あなたも岡山フィルと共演しませんか XⅣ [コンサート感想]

I am a SOLOIST あなたも岡山フィルと共演しませんか シリーズXⅣ
第一部
岩崎 史(Vn) メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲から第1楽章
奥原 幸(Vn) サン=サーンス/ヴァイオリン協奏曲第3番から第
※所用要により、筆者はここから参加
片岡 健都(Pf) ハイドン/ピアノ協奏曲第11番から第1楽章
天野 響(Pf) モーツァルト/ピアノ協奏曲第23番から第1楽章
萩谷 奈々子(Pf) シューマン/ピアノ協奏曲から第1楽章
第二部
ゲスト演奏:松本 和将
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番
指揮:村上 寿昭
コンサートマスター:高畑壮平
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 所用によりヴァイオリンの2名の演奏を聴くことは叶わなかった。実は、お目当ては松本和将さんのピアノだったのだが、ピアノの3名の演奏も大いに楽しめた。
 片岡さんのハイドンはとっても清新な演奏で、彼の心の純粋さがにじみ出ているようだった。第2部の松本さんのトークにもあったように、「経験を積んでいくと出せない音がある」まさにそんな音楽だった。
 天野さんは中学生のようだが、この年齢でこれだけモーツァルトが弾けるというのは驚異!暖かみのある音は師匠の一人である関本さんの影響かも、関本さんのモーツァルトもとても暖かみのある音楽だった。
 萩谷さんは大学生で、さすがにこの年齢になると表現の幅も色彩も豊富になる。堂々たる演奏だったが、オーケストラに合わせるような機会がもっと与えられれば(それはとても難しいことだけれど)、もっと良くなるように思う。
 もう一つの注目点でもあった、岡山フィルの伴奏だが、これはもう見事というほかなかった。10月から採用になる7名の新首席奏者は居ない状態で、客演首席もホルンの蒲生さん(大フィル)とチェロの田中さんなど少数、それでもこれほどの演奏を聴かせてくれたのは、指揮者の村上さんの手腕も大きいとは思うが、やはりシェレンベルガー時代に入ってからの蓄積がものを言っているように思う。
 私自身5月の定期演奏会以来、岡山フィルを聴く機会が無く、フルサイズのオーケストラの演奏会自体も6月の日本センチュリー響のブルックナー7番以来で、体全体を包むようなオーケストラ・サウンドに飢えていたのだが、ハイドン・モーツァルトで聴かせた愉悦あふれるピュアなサウンド、シューマンで聴かせた重厚かつ芳醇なサウンドに酔いしれた。

 個々の奏者ではオーボエの沼さん、クラリネットの松本さんが光った。特にチャイコフスキーでのオーボエのソロは見事だった。ここに、10月からは首席奏者が加わって、オーボエの工藤・沼、クラリネットの西崎・松本という布陣は、在阪・在広オーケストラにも対抗できる布陣ではないだろうか。
 実は、グリーグのコンチェルトの冒頭のピアノ→木管のソロが終わった後の北欧の景色を思わせるような部分で、パート同士の連携の足並みが乱れが見られたのだが、村上さんの指揮はいかにも斎藤秀雄直系で、小澤さん秋山さんの薫陶を受けたバトンさばきですぐに収拾された。指揮者だけでなく、ここでのコンマスの高畑さんが、決して「俺についてこい!」という感じではなく、「大丈夫大丈夫、呼吸を合わせていこう」という感じの落ち着いた対応をしているのが印象的で、なるほど、シェレンベルガーさんが三顧の礼で首席コンマスに迎えたは、こういうことだったか、と高畑コンマスの楽団を導いていく手腕を感じられた。
 5年ほど前までの、時折音が固くなったり、音楽の生気が物足りない場面があった岡山フィルとは、もう別のオーケストラだ。音楽の瑞々しさや生気溢れる息遣いは、岡山フィルに深く刻まれている。
 さて、第2部の松本さんによるチャイコフスキーの1番コンチェルト。オーケストラに導かれて、ピアノの和音の跳躍を聴いた瞬間、涙腺が緩むほどに感激した。これが世界レベルの輝かしい音なのか。スタインウェイが喜んで鳴っているようだ。
 松本さんは終始、たいへんな熱演で、プロ奏者によるエキシビションというテンションではなく、まるで定期演奏会のメイン曲のようだ。オーケストラも松本さんに呼応して、勢いのある充溢した演奏を聴かせ、特に第3楽章ではソリストとオーケストラの音楽が互いを刺激し合い、ステージと会場の熱気がシンクロする幸福な時間が訪れた。コンマスの高畑さんが笑みを浮かべ、指揮者の村上さんが音楽に酔いしれる様な表情を浮かべていたことが、このコンチェルトの演奏の充実ぶりを顕著に表していたように思う。

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リッピング+ネットワーク・オーディオで未聴CD制覇をめざす [ネットワークオーディオの愉しみ]

 今から10年ほど前のこと、「ミチョラー」という言葉が流行した。ミチョラーとは、昔なら1枚3,000円以上かかった偉大なるマエストロやヴィルトゥオーゾたちの演奏が、1,000円未満、場合によっては200円程度で手に入ってしまうようになり、特に「バロック・マスター・ワークス」や「バッハ大全集」など何十枚ものCDが入った激安廉価BOXについつい手が出てしまい、鑑賞枚数が購入枚数に追いつくことが無いクラシック・オタクたちが自嘲を込めてこう呼んだ。

 そして、どんどん蓄積され山のようになった激安廉価CDのBOXたちを、世界最高峰のチョモランマ山にちなんで『ミチョランマ』と呼び、多くのクラシック・オタクらが、未踏峰ならぬ未聴峰「ミチョランマ」に挑んだものの、返り討ちに遭った者が大多数で、僕もその「ミチョランマ」登頂を果たせぬまま10年が経過したクラシック・オタクの一人である。
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 しかし、僕は「ミチョランマ」制覇のためのウルトラC(死語)を編み出した。それは、ただひたすら未聴CDをNAS(ネットワーク接続ストレージ)にリッピングし、気の趣ままにNAP(ネットワーク・オーディオ・プレイヤー)をスマホで操作して聴いていく、という方法。

 CDをリッピング作業は真面目にやると結構しんどくて手間もかかる。(高額な自動リッピング機器ならともかく)いちいちCDドライブのCDを入れ替えなければならず、アーティスト名や作曲者のタグなど細かいところに凝って、根を詰めるとしんどい。だから、僕は『超』横着リッピングに徹することにした。
 本を読んだりTVを見ながら、ソファの脇に台を設けて、外部マルチドライブを接続したノートパソコンを置く(外部ドライブを使っているのは、ノートパソコン付属のドライブよりリッピング時の音質が良いからだ)、CDを入れてリッピングソフトが自動で取得してきた楽曲データをそのまま使用して、保存先のNASには、例えば「バロック・マスター・ワークス」などCDのBOXシリーズ名のフォルダを作る。直前にリッピングしたフォルダに自動で入るタイプのソフトを使っているので、後はCDを入れ替えるだけ。TVや読書に熱中して、ついつい入れ替えるのを忘れることもあるが、小一時間で10枚ほどリッピングは出来る。

 再生に使っているアプリ、ヤマハの「MUSIC CAST」はフォルダを丸ごとプレイリストに指定できるので、リッピングした先から音楽を流しっぱなしに出来る。作業用のBGMとしてかけて、「この曲、いいなあ」とか「このソリスト、素晴らしい」と思えば、即座に別のプレイリストに登録でき、また、楽曲をスマホに入れて持ち出したくなったときは、NASからダウンロードもすぐ出来る(NASのフォルダを「共有」に設定すると、Xperiaの場合はウォークマンアプリでダウンロードできる)
 CDを聞くよりもNAP(ネットワーク・オーディオ)でNASに保存したリッピング音源を聞く方がはるかにに楽だしCDで聞くよりも音がよくなるものもある(これについては別の回で触れます)、リッピングしていくと、リッピングした音源のジャケットがずらりとスマホやタブレットの画面に表示されるので、さながら自宅のCD棚が画面にバーチャル化したような快感が味わえ、「仕事した」感があるんです。

 ネットワーク・オーディオ・プレイヤー導入後は、CDをトレイに入れるという場面がどんどん減っていくでしょうね。SACDでしかハイレゾ音源を持っていないものは、やはりSACDプレーヤーの出番ですが、通常のCDの音源を聞くときは、ほとんどリッピングしたNAS上の音源を聴くようになりつつあります。

 じゃあ、CDとは完全におさらば出来るかというと、僕がまだまだ古い人間だからか、気に入っているCDは所有しておきたいという欲求をスパッと振り切ることが出来ない。
 リッピングのファイル形式は、「WAVE」とロスレス可逆圧縮音源の最終決定版と言われる「FLAC」を使っている。全て「WAVE」ファイルで保存すればCDの完全コピーが出来るが、容量をべらぼうに食ううえに「WAVE」には、タグが付けられない欠点もある。あと、テクノロジーの進歩で「FLAC」以上の高圧縮・高音質技術が登場するかも知れないので、元のCDは持っておきたい。
 だいいち、リッピングしたCDを売ってしまうと、自分の所有していない音源の複製コピーを持っていることになり、権利上はかなりグレーゾーンになる行為なのでは?という心配もある。

 というわけで、まだまだCD棚からCDが消えることは無さそうだが、リッピングを愉しみながら、ミチョランマ制覇に向け、これまで日の目を皆かった素晴らしい音源たちを次々に味わっていこうと思う。

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渡辺克也 オーボエ・リサイタル [コンサート感想]

渡辺克也 オーボエ・リサイタル
 
クロンマー/オーボエ四重奏曲第1番ハ長調
クルーセル/ディベルティメントハ長調
レイハ/オーボエ五重奏曲ヘ長調
 
オーボエ独奏:渡辺克也
弦楽四重奏:はやぶさ弦楽四重奏団
2018年9月1日 岡山バプテスト教会
 これは本当に掘り出し物(といったら語弊があるかな)のコンサートでした。
 アルテゾーロ・クラシカの店長が「この渡辺さんのオーボエは絶対おすすめです」と太鼓判を押していたので、まずCDを購入。さっそく聴いてみると、ふわっと広がるカラフルで聴く者を幸福で満たしてしまうような音色に魅了され、「これはコンサートにもいかねば」と。
 
 実演の渡辺克也さんのオーボエの音もとにかく素晴らしかった!!華があってカラフルでパワフルで、一瞬で場の空気を換えてしまう。
 岡山と言えば、我らが街のマエストロ、シェレンベルガーさんのオーボエもカラフルでまばゆいばかりの色彩を放つのだが、シェレンベルガーさんがハプスブルグ家のシェーブルン宮殿の色彩と華やかさだとすれば、渡辺さんのオーボエの音は同じ色彩の華やかさでも、ちょっとシックな色使いというか、ヨーロッパの森を連想させるような音。例えるならノイシュヴァンシュタイン城のインテリアの華やかさだろうか。 
 特にハイトーンの音の伸びの良さは爽快かつ重厚で、永遠に聴いていたい気持ちのいい音楽を奏でられていた。
 
 渡辺さんの経歴は、もの凄いもので、東京芸大在学中に新日本フィルに入団、その後ドイツに渡ってヴッパータール響、カールスルーエ州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ歌劇場管の首席奏者を務めた、おそらく日本人オーボエ奏者としては宮本文昭さんと並ぶ実績の持ち主。
  こんな凄い方が、なぜ岡山に来てくれたのかというと、新日本フィル財団中に、岡大交響楽団のトレーナーをしていたことが縁で、当時の同団のオーボエ奏者だった方が熱烈に招聘して実現したとのこと。招聘するの方の情熱も凄いが、まだ20代の頃に教えていた大学オケの縁を大事にされている渡辺さんの人間性の大きさにも感銘を受ける。
 
 はやぶさ弦楽四重奏団は、岡大交響楽団OB奏者で結成されたアマチュアの弦楽カルテットで、コンサートの前は『渡辺さんの伴奏として、アマチュアのカルテットでは物足りないのではないか』と危惧していた。
 確かに、プロの奏者には技術的な面では及ばない部分はあったが、音楽を鑑賞するうえで興を削がれたるすることは全くなかった。それは、渡辺さんも演奏後に称賛されていたように、このコンサートに向けて充分な準備をして来られていた(と一口で言っても、仕事や家事、子育てに追われる一般人が、技術を維持するだけでも大変なのに、2時間ものコンサート・プログラムの曲を水準以上に仕上げてくるというのは本当に大変なことだと思う)、ということもあるのだけれど、何といっても渡辺さんと、はやぶさ弦楽四重奏団の奏でる音楽の表情が本当に豊かで、フレーズやアクセント、ダイナミクスの処理(特に音を大きくしていく場面)、楽器同士の掛け合いなどなど、楽曲の一つ一つのアクションに込められた意味を十分理解・咀嚼して、聴衆を飽きさせなかったことが大きいと思う。
 クレーセルのディベルティメントで、彼らの瞬発力のある表現、レイハのオーボエ五重奏曲(この曲、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ「春」に似たフレーズが展開していく、なかなかの名曲)でのとろけ合う様なハーモニーは本当に見事だった。
 渡辺さんのはCDでも楽しめます。こちらはミラノ・スカラ座のトップ奏者からなる弦楽四重奏団との共演。録音は、あのカラヤンも愛したベルリン・イエス・キリスト教会。間違いなく現役日本人オーボエ奏者最高峰の演奏で、世界のオーボエ奏者の中でもトップの演奏でしょう。絶対にお勧めです!!
Wings / Katsuya Watanabe, Oboe [輸入盤] [日本語帯・解説付]

Wings / Katsuya Watanabe, Oboe [輸入盤] [日本語帯・解説付]

  • アーティスト: 渡辺克也,ライヒャ,クルーセル,クロンマー,ヨハン・クリスチャン・バッハ,武満徹,クライディ・サハチ,ステーファノ・ロ・レ,シモニーデ・ブラコーニ,サンドロ・ラッフランキーニ
  • 出版社/メーカー: Profil / King International
  • 発売日: 2018/06/21
  • メディア: CD
 実力があってもCDがなかなか出せない今のご時世にあって、これほどのラインナップの録音が出せるというのは、ヨーロッパでの渡辺さんの評価の高さが伺い知れます。
 いや、本気で全録音のCDを買おうかしら・・・

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SACDは短命なメディアになるのか? [ネットワークオーディオの愉しみ]

 ハイレゾ音源を購入して聴くようになると、SACDを滅多に購入することは無くなった。そうはいってもまだまだSACDのラインナップに比べると、ハイレゾ音源のラインナップは貧弱で、SACDでないと購入できない演奏は多いのだけれど、それでも今はSACDの購入をなるべくやめている。
 やはり、SACDは未来が無い、と思うからだ。
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 SACDの音楽メディアとしての優秀性には異論の余地は無い。SACDの音盤を最初に購入して聴いた瞬間の感動は今でも忘れられない。まるでホールにいるような臨場感、オーケストラの弦の音はCDだとやや金属的な音がするのに、SACDのシルキーでマイルドな音、自分の目の前で歌っているかのようなヴォーカルの声。その音楽世界の素晴らしさに心が震えるような感動があった。僕の棚にも現在200枚ぐらいのSACDがある。
 しかし、SACDには決定的な弱点がある。それはコピー制限があるため高音質音源が取り出せないこと(ハイブリッドなら普通のCDレベルの音は取り出せるが・・・)。moraやe-onkyoでDSD音源を購入すると、1回の購入につき10回までダウンロードできるので、NASだけで無く、スマホやタブレットの本体、あるいはUSBメモリーに保存して車で聞いたり外出先で聞いたりすることも可能。それに比べて、常に専用プレーヤーを必要とするSACDのなんと不自由なことだろうか。
 音質面ではNASに保存したDSD音源と、SACDの音がほぼ同格、いい勝負をするんです。ノラ・ジョーンズの「Come away with me」はSACDとDSD音源の両方持っているが、SACDを定価ベース16万円のSACDプレーヤー(Marantz SA-15S1)で聞く音と、1.5万円のNASに保存したDSD音源を4万円のNAP(YAMAHA NP-S303)で聞く音がほとんど同格というのは衝撃的・・・。もちろんマランツと、YAMAHAでは、味付けには違いがありますが、音そのものの良さではそれほど大差ない。
 こうなってくると、音源をSACDで持つ意味はあるのか?という話になる。
 おそらくSACDの時代が終焉するのは、そう遠くない気がする。SACDの登場からまだ20年経っていない。ラインナップが充実して一般的に普及してからだと12年ぐらい?そんな短期間で役割を終えてしまう。そうなれば、この200枚のSACDはどうしましょうかねぇ(笑)今のプレーヤーが生きているうちは大丈夫だとは思うが、CDプレーヤーというのは駆動部や読み取り部に寿命があり、あと10年持てばいい方だろう。
 せめて、同じ音源をmoraやe-onkyoなどでダウンロードできるような救済措置をとってくれないかな?と思いますね。

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RSKメッセージ特別篇「新たなるシンフォニーへの招待」 [岡山フィル]

 放送から時間が経過してしまいましたが、岡山フィルの演奏が地上波TVで放送されるという機会もそうそうないと思うので、少しばかり感想を。
 
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・ショスタコーヴィチ/交響曲第5番から第1楽章ダイジェスト
・チャイコフスキー/交響曲第5番から第2、4楽章ダイジェスト
 
 今回の放送では、6月20日放送のドキュメンタリー「おらが街のオーケストラ 岡山フィルの新たな挑戦」の取材の際に収録されていた映像を使って、演奏の模様が1時間にまとめて放送された。楽章抜粋の上にダイジェスト版ということでしたが、音楽の切れ目をうまく繋げていて、普段クラシックを聞き込んでない方には全く違和感の無いものに仕上がっていたと思う。
 
 シェレンベルガー&岡山フィルの演奏は、ショスタコーヴィチとチャイコフスキーという、ロシアの音楽という共通項はあったものの、アプローチは全く異なっていた。
 私はショスタコーヴィチの交響曲第5番についてシェレンベルガーの指揮では関西フィルの演奏で聴いているが、その時と印象はほぼ同じ、この曲にまつわる様々な時代背景やエピソードを排し、純粋に音楽としての美しさを際立たせたものだった。
 第1楽章では、透明感のある響きと、大音量の場面でも決して濁らないアンサンブルを貫き、強引に押していくような場面は全くなかった。新首席奏者陣の奮闘もあって磨きに磨き抜いた美しさが光る演奏だった。チェロとヴィオラのユニゾンの作りだすピュアな世界は、まるでこの世のものとは思えない無機的な美しさで、出来れば第3楽章も聴いてみたかったなあ・・・と思わされた。
 一方で、生演奏でも聴くことが出来たチャイコフスキーの交響曲第2番の2・4楽章。第2楽での美しさは中高音のユニゾン多様によるピュアサウンドが特長だったショスタコーヴィチとは違い、和音のハーモニーの柔らかさが光る美しさだった。その一方で、第4楽章では、当日の感想でも書いたとおり、バーバリアニズムを感じさせる野性的な演奏。ボウイングを深く取り、油絵を何層にも塗り込めるような、ちょっと語弊はあるが、チャイコフスキーの音楽特有の一種『暑苦しさ』を見事に表現している。テンポの速い場面で弦楽器の音がもっと一本筋の通った統一感が欲しい、とは思う。
 岡山フィルは、以前、youtubeで定期演奏会の動画を配信していた時期もあったが、現在はケーブルテレビ(オニ・ビジョン)での放送に切り替えた。私のようにマンション住まいで容易にケーブルテレビに入れない者に取っては、こういう地上波の放送は本当にありがたいのです。深夜枠でもいいから、今後もこういう機会を作って欲しいと、切に願う次第です。

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I am a SOLIST から巣立った演奏家たち Vn:岸本萌乃加、Cl:西崎智子、Pf:梅村知世 [コンサート感想]

Jホールレインボーコンサート Vol.57
「I am a SOLIST」 から巣立った演奏家たち
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ヴァイオリン:岸本萌乃加
 イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番から、第1,2,4楽章
 モンティ/チャルダッシュ
クラリネット:西崎智子
 ウェーバー/グランド・デュオ・コンチェルタント変ホ長調
ピアノ:梅村知世
 シューマン/アラベスク
   〃  /幻想小曲集から飛翔
 ショパン/バラード第1番ト短調
 ショパン/英雄ポロネーズ
 シューマン(リスト編曲)/献呈
トリオ
 ミヨー/クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための組曲
2018年8月21日 岡山大学Jホール
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 「I am a SOLOST」というのは、オーディションを経て、岡山フィルをバックに、岡山シンフォニーホールでコンチェルトを演奏するという企画。オーケストラをバックに最初で最後のつもりで出演するもよし、将来を嘱望される地元のジュニアや若手奏者たちが登場するもよし、非常に間口が広いイベントだが、今回のJホールでのコンサートでは、将来を嘱望され登場した地元のジュニアや若手奏者たちのうち、本当にプロの「SOLOIST」として飛び立った人たちが登場した。
 岸本さんはジュニアの頃からすでに地元では、その豊かな才能が話題で、岡山フィルだけでなく、岡響や倉管といった地元のアマチュア・トップオケのソリストに招聘されて、すでにファンが多く付いている。日本音コン3位という実績もある。
 イザイの2番ソナタを聴き、「これは、すでにプロ・オーケストラ奏者として呼ばれても充分に仕事が出来る方だな」と感じた。高音の抜けが良く、一方で低音の響きが太くて、彼女の演奏でブラームス、あるいは十八番のシベリウスのコンチェルトを聴いてみたい!と思わされた(岡山フィルの定期演奏会への招聘を!ぜひ!)。
 将来はソリスト1本で行かれるのか、室内楽かあるいはオーケストラへの就職を目指すのか、今ちょうど岐路に立っているところかもしれない。出来れば、国内外の有力オーケストラのコンマスとして活躍しつつ、ソリストとしても活躍して岡山でも年に1回はリサイタルを開いてほしいと思う。
 西崎さんは、中高生時代から地元岡山の管楽器サークルの中で名前が知られた存在だったそうだが、現在は東京を拠点に活躍され、時々岡山フィルにも客演されていた。今年10月には正式に岡山フィルの初代クラリネット首席奏者に就任予定。
 演奏されたウェーバーの「グランド・ヂュオ・コンチェルタント」は、音源も含めて初めて聴いた。西崎さんご自身「ピアノパートが本当に大変で」と仰っていたが、クラリネット・パートもなかなかに大変そう。しかし万全のテクニックで堂々たる演奏。クラリネットの表情豊かな世界を堪能した。クラリネット協奏曲ぐらいしか知らなかったウェーバーの作品がもっと身近になった。
 岡山フィルも、西崎さんのような首席奏者の技を、一般市民に向けて、発表する場を設けてほしい(今年の岡山国際音楽祭では、岡フィルの方々の出番がかなり増えたが、全然足りない)、プロのクラシック音楽の奏者の集客力の凄さは、大阪クラシックなどのイベントで証明済み。仕掛け方次第だと思う。
 話を戻すと、彼女のような実力の持ち主を首席奏者として招聘出来て、岡山フィルの将来が本当に楽しみです。
 最後は、梅村さん。すでにCDも発売、大阪の名門ホール、ザ・シンフォニーホール主催公演のリサイタルにも出演されている。
 与えられた持ち時間(恐らく30分)を最大限に生かして、ショパンのバラード1番を中心に据えたシンメトリーな構成で、聴衆に強烈な印象を残した。
 フォルテシモの場面では、ピアノが鳴る、というよりステージの床ごと鳴る迫力、それでも常に気品を湛えた表現に魅了された。良きピアノ聴き・ショパン聴きではない自分だが、ショパンの余りにも甘くてロマンティックな世界に没入しすぎることがない梅村さんの演奏は、ショパンが苦手な僕のような、『聴き手が置いていかれる』ことが無かった。
 最後はクラリネット・ヴァイオリン・ピアノによるトリオでのミヨー/クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための組曲。一度生演奏で聴いてみたかった曲で(大阪クラシックで、ブルックス・トーンさんらの公演に行くつもりで予習までしていたが、聴きに行けなかった・・・)、映画音楽のようなとても聴きやすい曲。生演奏で聴いてみると、巧みな和音構成で飛翔感・透明感があり、一気に好きになった。
 3名とも、演奏も素晴らしかったうえに所作や雰囲気に輝きが感じられ、テクニックや表現力だけでなく、プロとして成功するためには、最後は人間力、人を魅了する力だと思った。お昼下がりの軽めのコンサートという企画だったが、3名の方の誠実な演奏に立ち去りがたい思いに駆られ、大学内の図書館に併設されているカフェで、しばし余韻に浸った。
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ネットワーク・オーディオ・プレーヤー選び [ネットワークオーディオの愉しみ]

 ネットワーク・オーディオ・プレイヤー(NAP)について一言で言い表すとすると、「ネットワーク機能付のDAC」ということになるだろうか?しかし、それではNAPの革命的に便利で楽しい機能を、だいぶスポイルした表現になってします。

 もう少し詳しく表現すると、「ネット上の音源やハードディスクに保存している音源の再生についてパソコンを介さずオーディオ用に特化した再生機」と言い表すことが出来るかな?

 しかし、これだけだとまだまだ言葉足らずで、
①スマホやタブレットなどで簡単に再生操作ができ、プレイリスト機能などを使えば、物理的操作(CDプレーヤーのトレイにCDを乗せるなどの操作)無しに、延々と所有しているの音源ライブラリーの音楽を流し続けることが出来る。
②インターネットラジオが聴ける(Radikoも聴ける)
 など、ネットワーク接続ならではの様々な魅力的な機能がある。
 そして、NAPの最大の魅力は③『ハイレゾ』音源の高音質の世界を体験できること、これに尽きる。

 僕がNAPについて、一番フィットするのは・・・

「自宅のCD棚にある何千曲という音源に加えて、ネット上にある星の数ほどの音源にも片手でアクセス・再生できる、高音質再生機」

 という表現になるだろうか?

 NAPには様々な機能があるだけに、様々なタイプが存在する。

〇ハードディスク内蔵のタイプ
 SONYのHAP-S1、あるいはパソコン周辺機器でなじみ深いBUFFALOのオーディオブランド:DELAのHA-N1AH20/2などがあるが、ハードディスク付きのNAPというのは少数派だと思う。

 パソコンを介さない自動リッピングや音源販売サイトからの自動ダウンロードが可能。ただし、ハードディスクは消耗品(4,5年で壊れる)であることと、容量/価格比はどんどん低廉な方向へ向かっているので、ハードディスク装置は別で購入する方法が主流になる。


〇CDプレーヤー内蔵のタイプ
 YAMAHA/CD-N301やDENONのRCD-N9のように、数万円の初級機にこのタイプのラインナップが豊富。
DENON CDレシーバー Bluetooth/NFC/ハイレゾ音源対応/ネットワーク機能 ホワイト RCD-N9-W

DENON CDレシーバー Bluetooth/NFC/ハイレゾ音源対応/ネットワーク機能 ホワイト RCD-N9-W

  • 出版社/メーカー: デノン
  • メディア: エレクトロニクス

 NAPにはもともとDACが載っているのだから、CDの駆動部分も乗せてしまったた全体的なコストダウンにつながる、という考え方は合理的。アンプとこれさえあれば、ほぼ何でも出来る。MarantzのM-CR611のようにアンプも内蔵したオールインワンタイプ(昔で言えばシステムミニコンポみたいな)もある。コストパフォーマンスは最強だろう。

〇NAP機能のみのタイプ
 ネットワーク機能とDAC機能+スマホ等で操作するアプリのセットのみのタイプ。アンプやCDプレーヤーが既にある人は、このタイプを選択することになる。僕が検討したのもこのタイプ。

 値段も文字通りピンからキリまでで、高級機になると数百万円もの値付けになっている。ネットワークオーディオは、オーディオ業界を再び活況に導いているようで、それは当然と言えば当然の帰結。

 CDというフォーマットの登場以来、オーディオ・マニアたちは100万円以上を投資して16bit/48khzのCD音源から血道を上げていい音を引き出してきた。しかし、2.8Mhz(2800khz)のDSD音源(あるいは24bit/96khzのPCMなどの)のような、CD企画から考えたらお化けのようなスペックの、ハイレゾ音源が販売されるようになった今、スタートラインからして土台違うわけだから、いい音を追及するマニアたちがハイレゾ対応のネットワークオーディオを組まない選択肢は無い。DSD音源の生の楽器の音に近い、奏者の息づかいが手に取るように分かる、そんな音を聞いたら、もう戻れないわけです。
 以前からマニアの間ではCDからいい音を引き出すには限界が見えた、としてアナログ(LP)に立ち返って最上の音を引き出す一派もあった。今後もこの2極に分かれていくでしょうね。

 ハイレゾ音源の出現は、我々庶民にとっても数万円で従来聴いていたものとは桁違いに音がいい鑑賞空間を作ることが出来るようにした。

 話を戻して、僕のNAP選びのポイントとしては

・NAP単体では5万円程度の予算
・AAC、WAVE、MP3、FLAC、DSDなどあらゆるファイル形式に対応、とりわけFLAC、DSDは絶対条件
・せっかくだからネットラジオやRadiko対応であること
・spotifyなどのストリーミングサービスへの対応も欲しい

 実は、一番「良さそうだな」 候補はTEAC NT-503だったんです。実売価格が9万円。色々なサイトでのレビューの音質に関する評価がずば抜けて高い。サイズはコンパクトながら、プロ・ユースのような無骨なデザインはなかなか格好いい。しかし、Radikoとairplayやspotifyに非対応で、やはり価格面でNASの購入費用も含めると12万円ほどかかってしまうため、今回は見送り。
 ネットワーク・オーディオはパソコンと同じでドッグ・イヤーで進化することを考えると、ここはやはり5万円以下に抑えておきたいところです。

 最終審査(?)に残ったのがこの4機種

〇Marantz/NA6005

〇Pioneer N-30AE


〇ONKYO NS-6130

〇YAMAHA 
※シルバーもあります。僕が買ったのはシルバーです。



 我が家のオーディオ・システムは、アンプがMarantz/PM15-S1で、SACDプレーヤーもMarantz/SA15-S1という構成なので、Marantz NA6005にしておくと、外観上の統一性も高いし、リモコンは共通になるなど、何かと便利。試聴した感じも安心のマランツサウンドで、非常に好印象。オーディオ部分は言うことは無いんですが、レビューを見ると、まず、ネットワーク回路の不具合が多いらしく、不具合が起きるたびに電源ケーブルを抜き差しして対応しているようなユーザーさんもいるようで、しかもUSBメディアの認識不良もあるらしい・・・。レビューの中には『パイオニアもオンキョーもヤマハも、自社内にカーオーディオやネットワーク機器の生産部門があって、ネットワークに関する技術が高いのに対し、D&M(デノン・マランツ)はそこら辺が弱い、もう少し進化を待った方がいい』という意見もあるようで。今回は、マランツは見送り。

 オンキョーのNS-6130は全般的によくまとまっているんだけれど、試聴した音が好みでは無かった(僕がもっとも重要視している、「本物の楽器の音に近い」という点で弦楽器の音がちょっと違和感があった)、この3製品を試聴した感じでは、ヤマハの音が(楽器の原音再現性という点で)一歩リードしている感じがあった。
 最後は、木管や金管の音が伸びやかに聴こえたパイオニア/N-30AEとの一騎打ちになったが、パイオニアがBluetooth非対応ということで、最終的にはヤマハに決めました。あと、ヤマハはネットワーク技術、特に無線LANルーターのメーカーとして業界内でも評価が高く、そのあたり安心して使えそうだという要素もありました。
 しかし、そこまでこだわったBluetooth搭載だったが、購入後にNP-S303では自分が想定していた事が、すべて出来るわけでは無いことが発覚。これについては記事を改めて(笑)。まあ基本的には、Bluetoothは一番最初のペアリングさえうまくいけば、Wifiよりは通信は安定しているので、間違った選択ではなかったとは思っています。

 しばらく、ネットワーク・オーディオの記事が増えると思います。


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ポーラ美術館コレクション 岡山県立美術館(2回目の訪問) [展覧会・ミュージアム]

ポーラ美術館コレクション 「モネ、ルノワールからピカソまで」 (2回目の訪問)
岡山県立美術館
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 再び行って参りました。展覧会はできれば2~3回行った方がよい、行くたびに自分の感じ方が変わる、というのは大原美術館のギャラリートークで教えていただいたのだが、2回行くことによって1回目ではあまり感じなかった作品の魅力に気付いたり、1回目とは違う見方が出来たように思う。
 1回目・2回目を含めて、印象に残った作品を10作品選んでみます。今回の特別展は、一部(というか、4割ぐらいの作品が)写真撮影OKだったので、画像に取ったものと、写真撮影不可のものは絵葉書を間接撮影したものを掲載します。
10位:カミーユ・ピサロ 「エラニー村の入口」1884
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 点描、結構好きです。シニャックやマルタンも良いけれど、緑のパストラーレの風景を描かせたら、ピサロの右に出るものはいないですね。
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9位:ジョルジュ・ブラック 「レスタックの家」1907
 写真は無し、家並みのような岩山のような、力強いタッチは頭の中に強く残る。
8位:ピエール・ボナール 「浴槽、ブルーのハーモニー」1917
 写真は無し、まさに「青色のハーモニー」が見事。魚眼レンズ的な構図も作品の中に引き込まれる。
7位:アルベール・マルケ 「冬の太陽、パリ」1904
 写真は無し、ヨーロッパの冬の厳しさと、太陽への渇望がよく伝わってくる。
6位:カミーユ・ピサロ 「エヌリー街道の眺め」1879
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 構図が凄い。それほど大きくはない絵なのに、すごく大きな絵のように感じる。緑色の配色も見事。
5位:クロード・モネ 「グランド・ジャッド島」1878
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 これぞ「ジャポニズムの影響を受けた印象派」の代表的作品。ここ1週間の間に、原田マハさんの「ジヴェルニーの食卓」、そして「モネのあしあと」を読んで、もっとモネの世界に引き込まれました。
ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/06/30
  • メディア: Kindle版
モネのあしあと 私の印象派鑑賞術 (幻冬舎新書)

モネのあしあと 私の印象派鑑賞術 (幻冬舎新書)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/11/30
  • メディア: 新書
4位:ポール・セザンヌ 「砂糖壺、梨とテーブルクロス」1893-94
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ピンボケですみません。食卓から零れ落ちそうな檸檬、静物画なのに動きが感じられる。すごい!
3位:ピエール・ボナール 「ミモザのある階段」1946
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絵葉書から。この原色配置のバランス・色彩感覚は衝撃的。今回の特別展でボナールがますます好きになった。
2位:ピエール・オーギュスト・ルノワール 「レースの帽子の少女」1891
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 ふわりとした少女の髪の毛の質感がリアルに感じられ、実物を見ると凄い作品と認めざるを得ない。
1位:クロード・モネ 「花咲く堤、アルジャントゥイユ」1877
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 印象派の発展は、鉄道網の発達を象徴とした技術革新が不可欠だった。画家たちはパリを出て郊外へ向かった、工業化と自然の風景という、印象派の時代をこれほど克明に表した作品はないと思う。構図も見事で奥行き感がはんぱない。

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