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傑作浮世絵揃い踏み ―平木コレクション― 岡山県立美術館 [展覧会・ミュージアム]

傑作浮世絵揃い踏み ―平木コレクション―

岡山県立美術館
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 あれも、これも、それも、見たことがある浮世絵ばかりが一堂に会しています。有名な作品だからこそ、本物を見る価値がいっそう増します。
 会期初日の割には、客足がイマイチな印象でしたが、これこそ夏休み中のお子さんを連れて行くのにぴったりな展覧会は無いと思います。



--岡山県立美術館HPから---------------

「浮世絵」は江戸の町人社会を中心に、庶民の好みや流行に合わせ、木版画で量産され盛行しました。浮世絵で描かれる美人画・役者絵・風景画といった主題は、当時の時代の先端をいく風俗を表現したものです。印象派の画家たちに大きな影響を与えたことは有名ですが、現在も世界中に浮世絵ファンは多く、高い人気を誇っています。

その中で、わが国を代表する浮世絵コレクションの一つとして知られる平木コレクションは、作品数約6000点に及ぶ膨大なもので、本展はその中から選りすぐりの200点を出品します。歌川広重の代表作「保永堂版・東海道五十三次」シリーズ初摺全点をはじめ、菱川師宣・鈴木春信・喜多川歌麿・東洲斎写楽・葛飾北斎ら有名な浮世絵師たちの作品のほか、後に津山藩御用絵師となった北尾政美(鍬形蕙斎)「浮絵仮名手本忠臣蔵」全11枚、橋口五葉・川瀬巴水ら近代の版画家にいたるまで、多彩な作品群で浮世絵の魅力を余すところなく紹介します。重要美術品15点を含む、浮世絵の傑作の数々を存分にご堪能ください。

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 歌川広重の「東海道五十三次」の『初摺り』と「仮名手本忠臣蔵」がすべて見られ、富嶽三十六景の神奈川沖浦や、喜多川歌麿の美人画もいくつか展示。著名な近世浮世絵作家をほぼ網羅しており、浮世絵の技法を受け継ぐ明治期の版画も展示されており興味深いです。

 子供の頃、永谷園のお茶漬けに入っている「東海道五十三次」のカードを集めていたことがあって、当時の懐かしい思い出が思い出される一方で「ここまで細密にかかれていたのか」という新たな驚きもありました。

 あと、仮名手本忠臣蔵には、先日、「ブラタモリ」の祇園編で紹介された「一力茶屋」の場面も描かれており、興味をそそりました。

 歌川国芳の「源頼光公館土蜘蛛作妖怪図」はたいへん見応えがあり、昨年の「国芳・国貞展」を、やはり見ておくべきだったなあ(神戸でやってたんですよね)と後悔。


 これだけ一堂に会すればこそ、この中から自分のお気に入りの作家さんを見つめるのもいいかもしれません。僕は、断然、国芳です。でも、今回は点数が少なかった~
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「とっとり弥生の王国」展と「古代吉備の名宝展」展 岡山県立博物館 [展覧会・ミュージアム]

「とっとり弥生の王国」展 ー青谷上寺地遺跡と妻木晩田遺跡―

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東京国立博物館から里帰り!「古代吉備の名宝」展
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ともに岡山県立博物館

 QBTの感想がまだ更新できてないんですが・・・、とにかくこの県立博物館の2つの展覧会には絶対行った方がいいですよ~!というお知らせのために、こっちを先に更新します。

 「古代吉備の名宝」展は、歴史ファンのみならず、岡山のすべての人々が見るべき見事な展示でした。古代の吉備の国の燦然と輝く歴史を感じることが出来ます。普段は東京に居る国の重文クラスの銅鏡や銅鐸そのた古代吉備の出土物が、もともと岡山県立博物館で展示されているものと合わせて、一堂に拝見することが出来る貴重な機会と思います。

***岡山県立博物館HPから***
 東京国立博物館には、かつて岡山県内から出土した考古資料の優品が、数多く収蔵されています。卑弥呼の鏡といわれる三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)や、不思議な小像で飾られた須恵器(すえき)、80年ぶりに出土品が勢揃いする備前市丸山古墳の銅鏡など53件が、岡山に里帰りすることになりました。
古代吉備の繁栄を物語る名宝の数々を、この機会にぜひご覧ください。
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 歴史ファン、古代史ファンの方々は、お正月にBSで放送された「英雄たちの選択 新春スペシャル ~“ニッポン”古代人のこころと文明に迫る~」を見られた方も多かったのではないでしょうか。

 「とっとり弥生の王国」展は、その番組で紹介された、弥生時代を代表する集落である、青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡と妻木晩田(むきばんだ)遺跡の出土品が展示されています。最近、再放送されたこともあるのか会場は想像以上に人が多くて熱気がありました。

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 特に木製の遺物の展示が充実、番組でもその造形の美しさと装飾技術の高さから、現代風に言うと「青谷ブランド」として弥生人の間では評判になっていた、と解説されていました。なんと北陸から北九州まで流通していたようですね。
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 妻木晩田遺跡の国内最大級の環濠集落からの出土物も圧巻。当時はまさに「大都会・鳥取」として、人口も経済力・生産技術も国内随一の水準だったんですね。

***岡山県立博物館HPから***
岡山・鳥取文化交流事業の2年目は、鳥取県の弥生時代を取りあげます。地下の弥生博物館ともいわれる国史跡青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡と、国内最大級の弥生集落である国史跡妻木晩田(むきばんだ)遺跡を中心に、最新の調査研究成果を紹介します。

 国内唯一となる線刻で絵画を描いた新発見の銅剣が、鳥取県外初公開となるほか、通常の遺跡からはほとんど出土しない木製品や、交易によってもたらされた新潟県産出の翡翠でつくられた勾玉など、総数約380点の貴重な資料を展示します。
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 一方岡山も負けていません!
 番組内では従来の「邪馬台国論争」の『北九州説』『近畿説』に加えて、『瀬戸内説』(→吉備地方)を選択肢に入れて、議論が繰り広げられました。
 まあ、番組司会の磯田さんは岡山県生まれ、パネラーの国立民族学博物館の松木教授は、最近まで岡山大学の教授をされていました。

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 番組でも紹介された「卑弥呼の鏡」と言われる三角縁神獣鏡も、もちろん今なら県立博物館で一堂に見ることが出来ます。『岡山って、吉備って、すごいところだったんだ!』と郷土に誇りが持てる展覧会です。


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岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016 行ってきました! [展覧会・ミュージアム]

岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016
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 一瞬、思考停止。次に瞠目、最後には愉快な笑いがこみ上げ、見慣れた街のなかに日常の「裂け目」が見える。そんな感動を感じました。
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 10月8日から11月27日まで開催されている「岡山芸術交流 Okayama Art Summit 2016」、「美術手帖」誌の言葉を借りれば、『かなりハード・コア』な展示だそうです。現代アートにうとい自分にとっては、何がハード・コアなのか?言葉には出来ないですが、瀬戸内国際芸術祭のフレンドリーな雰囲気の展示に比べると、前衛的なものが多いというのは理解できます。

 会場巡りをした個々の展示の感想は、また改めて書き起こそう思いますが、先週の土曜日に有料の展示の半分と、チケット不要のパブリック空間に置かれたインスタレーションに接してみて、強く感じたことがあるので、とりあえずエントリーしておきます。
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 地元新聞社の記事でも書かれたとおり、この岡山で現代芸術祭を開催する意味は、「非日常」であり「外へ開かれた窓」であり、アートを通じた街の魅力の再発見、であるのだろう。

 しかし、僕が感じたのは、子供の頃には確かに持っていた感覚・・・空想と日常との境界線の曖昧さ、そして日常に潜む「破れ」の存在、それを大人になって思い起こさせてくれたことが重要です。
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 日常を過ごしている街に、突如現れた「訳のわからないもの」に突如侵略される感覚、一瞬、頭の思考がストップする感覚は、想像以上に面白いものでした。
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 大人の感覚では、日常は連続的に存在しているようにしか感じられないが、子供、特に小学校5年生ぐらいまでの子供は、日常の破れ、とでもいう感覚を持っている。「あの山(海)の向こうはどうなっているのか?」「お父さん(お母さん)は、本当に僕のお父さん(お母さん)なんだろうか」。そういった日常を支えている世界に「破れ」があり、その「破れ」に対する畏れも持っている。この感覚は大人になれば失われ、やがて忘れ去られて行ってしまう。
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 一方で、子供の頃に刻み込まれた心象風景は大人になっても強く残っているものなんです。僕は小学校時代の「ポートピア81」が未だに忘れられない。思えばあの博覧会のパビリオンは、巨大なコーヒーカップや、地面に突き刺さったダイエーの巨大マーク、巨大な地球儀など、どれも現代アート的な造形だった。そこへ向かう、無人で走る「未来の乗り物(ポートライナー)」を含め、心象風景として強烈に刻み込まれている。

 後楽園近くの空き地に突如墜落したUFOのような物体や、岡山シンフォニーホールの向かいの、普段は地味な換気塔やビルの壁面が全く違う物体に変貌している。日常見てきたものが全く違う姿を現しているこの風景は、大人になり「日常の破れ」が閉じた後も、自分たちの日常が違う世界と繋がっている感覚や、強く刻み込まれた心象風景が、視野を広げ感性や審美眼を磨くことの意味を教えてくれたように思う。
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 またアートの「代償行為」としての側面も重要かも知れない。社会に対して怒りを感じても、アートが負の感情を慰撫してくれる。「ここまでやる!?」「何をやってもいいんんだ!」という感覚になれ、見る者の心までも自由になる。

 こんな現代芸術祭が、今の岡山で開催されたというのは、ある意味、奇跡といえる。岡山は広島や福岡のように、地方ブロックの雄で周囲の県から続々と人が集まってくるような大都市ではない。その一方で岡山は、大きな経済規模を有しており、岡山市と倉敷市などと合わせると、実は人口120万人の都市圏を形成している。これだけの経済規模を有しているがゆえに、岡山で生まれ育った多くの人が、岡山で学び、就職し、子供を設け、岡山で老いて死んでゆく。
 つまりは岡山から一歩も出なくても人生を送れてしまう。今回のイベントの運営に携わった岡山市の職員の中の大多数もそうした人生の軌道の上にいるのではないだろうか。経済規模でいえば、他の県の人が入り込んでくるほどの巨大な商業規模・経済規模を有してはいないから、転入も少ない。

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 そういう環境の岡山という街は、安定した社会を築いてきた。大阪や神戸のような貧富の格差が少ない(高級住宅街とダウンタウンが強いコントラストを描く、ということもない)、住みやすい街だとは思う。一方で外から入っている刺激が少ないことによって、社会の停滞を招く危険性を秘めている。
 僕も「よそ者」として岡山に住み・働いて行く中で、この街の持つ「異分子」に対する脆弱性や、排他性について実感する事件は何度も経験した。それに加えて、芸術・文化面(特にメイン・カルチャーにおいて)での停滞ははっきりと感じられてきたのが90年代~ゼロ年代の岡山だったと思う。

 このイベントの主催を牽引した実業家の石川さんの本当の狙いは、現代アートを通じて、岡山という街への、ある種のカンフル剤を処方したということなのだと思う、石川氏のこれまでの行動原理から考えれば、大いにあり得る。

 2010年代に入って、音楽界ではハンスイェルク・シェレンベルガーがオーケストラ文化の停滞を打破しつつあるし、そこへ来て、この岡山芸術交流の開催。公金が投入されている以上、事後の検証は欠かせない作業になると思いますが、90年代からの芸術文化面での停滞した状況、そして20年後30年後の岡山の社会へつながるインパクト、そういった視点での評価が必要だと思う。

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宮川香山展 岡山県立美術館 [展覧会・ミュージアム]

世界を魅了した陶芸家 宮川香山 没後100年展  岡山県立美術館

 もう5月8日で会期は過ぎてしまいましたが、ゴールデンウィークに岡山県立美術館で開催されていた宮川香山展へ行ってきました。

岡山県立美術館HPから================

 宮川香山(本名:虎之助1842-1916)は九代茶碗屋長兵衛[初代楽長造(らくちょうぞう)]の四男として京都真葛原に生まれました。父の跡を継いだ虎之助は、一時、岡山で虫明焼の指導にもあたっており、今日、虫明焼が全国区で知られるようになったのは香山の功績と言えるでしょう。その後、香山は、薩摩の御用商人梅田半之助らの求めに応じ、明治3年横浜へ移住、翌年横浜太田村字富士山下に眞葛窯を開窯し、職人たちとともに輸出用陶磁器を製造しました。香山はフィラデルフィア万博、内国勧業博覧会等、国内外の博覧会に出品し輝かしい成績を収め、その名は世界にとどろきました。明治初年、一斉を風靡した薩摩焼風の錦手(にしきで)を制作することから始まり、技巧を凝らした細密で彫刻的な手法を用いた高浮彫(たかうきぼり)作品、さらに明治20年代以降は、ヨーロッパの趣向の変化に応じ、釉下彩磁(ゆうかさいじ)や結晶釉など釉薬の研究を進め、新機軸の作品を次々に発表しました。明治29年には帝室技芸員に選ばれ、明治を代表する陶芸家として活躍しました。

 本展は、没後100年を記念して、虫明焼の発展に寄与した香山を顕彰するとともに、日本の近代窯業界の寵児として海外で高い評価を受けた香山を同時代の作品群とともに紹介します。草創期から現代までの虫明焼作品、薩摩焼に影響を受けた明治期の各地の焼物、重要文化財2点を含む高浮彫作品から釉薬物まで多彩で魅力溢れる香山の作品など、合わせて約250点の作品を一堂に展覧します。

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 香山の作品だけでなく、彼に影響を与えた「薩摩焼」の名品や、真葛窯の他の職人や香山から影響を受けた岡山ゆかりの作陶家など、実に300点を超える点数で、想像以上に疲れましたが(笑)陶芸について全く造詣の無い私でも、ストレートに訴えかけて来る立体的な装飾や煌びやかな文様は、本当に心を奪われました。

 そして、今回の展覧会で、薩摩焼の見事な装飾技術にも触れ、もしまとまった展覧会があったら、また行きたいな、と思いました。

 展覧会の後は、地元民以外はあまり知られていませんが、岡山で最も美しい景色の場所:石山公園のイベントに行ってきました。

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 夕方から屋台が出て、お城と後楽園の周囲の水辺の景色を眺めながら一杯やる・・・。石山公園の野外ステージからは生演奏も聴こえてきます。
 向かいの後楽園は、今月末までライトアップイベントの『幻想庭園』が開催されていて、この日の前の日には暴風雨の中、岡山フィルのステージイベントも開催されたそうです(行こうと思っていたけど、あの風雨では「さすがに中止やろ~」と思っていたら、開催されていたんですね・・・、演奏者の皆さんには頭が下がります。次回は必ず行きます!!)。
 僕が学生の頃はこんなイベントはほとんど無かったと思いますが、同世代のやる気とセンスのある有志がどんどんこんな素敵なイベントを発案して、現市長の後押しもあって定着させています。仕事の繁忙期ということもあって、ほとんどどこにも行けなかったゴールデンウィークですが、いい思い出ができました。


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最後の印象派~もうひとつの輝き~展 ひろしま美術館 [展覧会・ミュージアム]

最後の印象派展 ~もうひとつの輝き~
ひろしま美術館

(後日更新します)

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大英博物館展 神戸市立博物館 [展覧会・ミュージアム]

大英博物館展 ~100のモノが語る世界の歴史から

神戸市立博物館

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 会期末寸前でなんとか見ることが出来ました。神戸市立博物館の展示概要から。

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人類200万年の「傑作」大集合
 英国・ロンドンにある大英博物館は、人類の文化遺産の殿堂として約700万点に及ぶ膨大なコレクションを誇ります。本展は、大英博物館館長ニール・マクレガーによる解説で人気を博したBBCのラジオ番組にもとづき、8つの全所蔵部門から厳選された100作品を通して「世界の歴史」をたどろうとする壮大な試みです。アフリカで作られた最初期の石器から、現代のクレジットカードに至るまで、さまざまな時代と地域のモノが人類200万年の「歴史の断片」を語りかけます。「ウルのスタンダード」や「ルイス島のチェス駒」など、教科書や映画で紹介され、大英博物館でも抜群の知名度を誇る作品も来日します。作った人は何を考え、どのような時代を生き、何を信じていたのか-100のモノに秘められた物語を読み解き、時空を超えた世界旅行をお楽しみ下さい。

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 展示はプロローグ「モノは語る」→想像の芽生え→都市の誕生→古代帝国の出現→儀式と信仰→広がる世界→技術と芸術の革新→大航海時代と新たな出会い→工業化と大量生産が変えた世界
 というテーマ順にみていきます。ほぼ時代順です。
 印象に残った展示物をいくつか。
 
「メソポタミアの大洪水伝説を語る粘土版」
 抗うことのできない自然災害、その巨大で破滅的な破壊力を後世の人間に知らせようという意図がある。自分よりも後に生きる者たち、受け継ぎ・受け継がれるものに対しる確固たる認識があることに感銘。
 
「ロゼッタ・ストーン」
 これが一番感動した。教科書やテレビなどで何度も見ているし、実は大学の授業でも少し解読のまねごとなんかもしたことがある。でも本物を見て、これが出土した時の人々の驚きと、その後の社会に対する影響力の巨大さに、思いを馳せないわけにはいかない。巨大な建造物だけが残された古代エジプトという『伝説』が、この1枚の石の出土で『科学』に変わった瞬間。いや、ほんとうに感動した。
 
「ウルのスタンダード」
 これが見たくこの展覧会に行ったようなもの。ばらばらになった装飾を復元して現在の姿に成ったとのこと。展示品保存のため、照明が暗く、ラピスラズリの装飾の青さが分からなかったが、これはいた仕方が無いところですね。
 
愛すべき様々なキャラクターたち
「トナカイ角に掘られたマンモス」「古代エジプトの化粧パレット」「アメリカ先住民のパイプ」など、動物をモチーフにした装飾品たちが目を楽しませてくれました。動物に限らず、こういった装飾の類は、「食うこと」が安定しているから出来る発想。現代に生きる自分も、経済効率や数字に追いかけられ過ぎず、遊び心を忘れずに生きていたいものです。

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 この展覧会に行ったのは1月2日。まだまだ初もうでの人出で、神戸の街はごった返していました。我々も久しぶりに生田神社にお参りしました。


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ルーブル美術館展 京都市美術館 [展覧会・ミュージアム]

ルーブル美術館展
日常を描く~風俗画にみるヨーロッパ絵画の神髄~

京都市美術館

 6月下旬にこの特別展に行ってから、放ったらかしにしておりましたが、時間が出来ましたので記録用に更新を。
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 季節は梅雨の真っただ中でまだ肌寒かったのを覚えています。ロームシアターが出来ると、この岡崎界隈にもよく足を運ぶことになりそう。

 今回の目玉はフェルメールの「天文学者」。
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 3月にフェルメールの『リ・クリエイト作品』で見ていたので、それほど大きくない絵画だというのはわかっていましたが、その小さな絵に人が集中するので、いいポジションで見るには時間がかかりました(汗)

 やっぱり本物が放つ光は違いました。天球儀と「天文学者」(地理学者と同じ人物か)と言われる部分にあたる光と、部屋全体を包む暗さのコントラストが、「学者」というよりも占星術家と言った方が良いような独特の雰囲気を醸し出しています。この人物が切る着物のような衣服はその名も「ヤポン」。江戸幕府の時代の日本が唯一西洋に扉を開いていた国、オランダで大流行していたそうです。

 絵画を見ていくと、自分がよく知らない名前が多い。いかに自分の知識が19世紀以降に偏っているかが分かります(ホントに18世紀までだと、ムリリョとブリューゲル、ルーベンスぐらいしか知らない・・・)。しかし、絵としては見ていて楽しいものが多いです。

 しかし、解説などを読んでいくとなかなか一筋縄ではいかないんですね。
 例えばピーテル・デ・ホーホの「酒を飲む女」には、お酒を飲む女を中心に若い男が二人、その横で老婆が描かれている。手前の床には犬が眠っている。この眠っている犬がポイントだというんです。眠る犬は誠実さや貞操が「眠っている」状態。女は娼婦で男は女を物色し、横の老婆はお金をピンハネする「取りもち女」という答えでした。
 一方でハブリエル・メツーの「若い女性を訪れる士官」にも犬が登場し、犬は若い女性に語りかける士官をしっぽを振りながら見ている。これは若い士官が女性に愛情を向けている様子を表している。犬の目が空いているか閉じているかが重要・・・うーむ、奥が深い。

 他にもいわゆる「画中画」と言われる、絵画作品の中の壁などにかけられている「絵」にも色々なメッセージが込められていたり、登場人物の服装はもちろん、描かれた果物や家具や道具などの種類など、作者がメッセージを込めるアイテムには事欠かない。 

 風俗画は実際の生活の場面を切り取ったわけでは無く、画家たちの想像力によって創作された「日常の風景」が描かれている。だから絵画の中に当時の社会の倫理観や価値観の宗教感といったものが凝縮されているわけですね。

 特別展では気に入った絵の絵ハガキを買うようにしていますが、今回買ったのはこの5つ。

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ジャン=バティスト・クルーズの「割れた水瓶」、ヨハネス・フェルメールの「天文学者」、クエンティン・マセイスの「両替商とその妻」、マルタン・ドロリングの「台所の情景」、ペーテル・パウル・ルーベンスの「満月、鳥刺しのいる夜の風景」

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京都市美術館の帝冠様式の堂々たる建物


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チューリッヒ美術館展 神戸市立博物館 [展覧会・ミュージアム]


チューリッヒ美術館展 ~印象派からシュルレアリスムまで~
神戸市立博物館 

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 「展覧会のみどころ」ということで、『圧巻!すべてが代表作!』と謳われていたこの特別展。その名にたがわぬ圧巻の作品群でした。

以下、展覧会説明文より 


 金融の街として知られるチューリヒは、スイスの富を象徴するような、優れた美術品の宝庫でもあります。そして、美しい街の中にあるチューリヒ美術館は、18世紀末に地元の芸術家や鑑定家たちが立ち上げた小さな集まりに端を発します。

 1910年にコレクションの収集と企画展開催を目的とした美術館の建物が落成し、その後、若き日のムンクやピカソ、ボナールなどの個展をいち早く開催すると同時に、スイス国内の裕福なコレクターからの寄贈を受け、コレクションを充実させました。現在は10万点以上の作品を所蔵しており、特に19世紀の印象派以降から20世紀にかけた近現代美術コレクションが優れていることで知られています。 
 充実した美術コレクションの中より本展では、19世紀後半から20世紀に活躍した、印象派からシュルレアリスムにいたる34作家の作品74点を紹介します。これらの中には、モネ、ドガといった印象派の巨匠をはじめ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、ルソーといったポスト印象派・素朴派の画家、ボナールなどのナビ派、ムンクなどの表現主義、マティス、ヴラマンクらのフォーヴィスム(野獣派)、ピカソ、ブラックらのキュビスム(立体主義)、さらに、モンドリアン、カンディンスキーらの抽象主義、そして、ダリ、ミロ、キリコ、マグリットらシュルレアリスムの著名な画家たちの傑作が名を連ねています。また、ホドラー、セガンティーニ、ジャコメッティ、クレーら、スイスにゆかりの深い芸術家たちの作品も登場します。


 私は30代に入ってから西洋画を見るようになったんですが、その大きなきっかけが、大原美術館によく通うようになったからでした。
 美術館ギャラリーで行われるコンサートのたびに、そのギャラリーに展示されている西洋画の代表作を何度も見ているうちに、その作品を描いた画家たちに親近感を抱くようになり、海外の美術館の特別展などを見た時も、自分の中で「ああ、これは大原にもある〇〇だな」という、立ち返る場所みたいなものが出来た気がしています。

 そういう視点で見たことで、今回の特別展の素晴らしさが、なおいっそう感じることが出来ました。

 まず、今回の目玉作品の一つ、2m×6mのモネの「睡蓮」。
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 天井のそれほど高くない神戸市博に展示されていると、いっそうその巨大さが実感できました。僕が普段見ている大原美術館の睡蓮
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 これは1906年の作品、この作品ではまだ蓮の葉や花がハッキリとわかりますが、今回見た睡蓮は水面から立ち上る瘴気のように、姿かたちが見えません。しかし、出来るだけ原色をとどめた絵の具が本当に輝くように描かれている。モネの庭に対する思いが強く伝わって来るようでした。

モネと言えば、次は『積みわら』
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これ1891年の作品。

大原美術館の『積みわら』
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1885年の作品です。

 大原美術館の『積みわら』は大原の作品の中でもお気に入りの一つですが、わずか6年間で全く違う作風。この6年の間に何があったのか?また勉強したいと思います。 

 もう一つ、『国会議事堂、日没』
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 圧巻の色づかい。テムズ川に映り込む夕日の美しさに息を飲みました。
 
 スイスと言えばアルプス、アルプスと言えばセガンティーニ、ということで。
 セガンティーニの『虚栄』
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 いつも親しんでいる大原美術館の『アルプスの真昼』
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 いやー、やはりセガンティーニの『緑』は本当に奥行きがあるなあ・・・と思いました。この緑色はカミーユ・ピサロと並んで印象に残ります。
 一方で、これらとは全く色使いが異なる『淫蕩な女たちへの懲罰』という作品もあり、自分の知らないセガンティーニに触れた思いです。

 次にセザンヌ。『サント=ヴィクトワール山』
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 これを見た時、「なんか、どっかで見たことがあるような・・・」と思っていましたら、この絵の一部を切り取ってズームしたような作品が大原美術館にある
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『風景』(白樺美術館永久寄託作品) 

 セザンヌは故郷のエクサン・プロヴァンスの風景を何十枚と書き残しているそうです。どちらもその風景を収めた作品。

 モンドリアンの『赤、青、黄のあるコンポジション』
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 前の職場に居られたパートの方が、このモンドリアンの図柄のTシャツを着ていました(爆)
 大原美術館にある作品はもうちょっとセル(と言っていいのかな)が複雑ですね。

 このほかにもジャコメッティ、ピカソ、ゴーギャン、ルソー、ドガ、ボナール、特にスイスの画家であるホドラーの作品の充実が光りました。

 最後に、僕が一番印象に残ったのは
 ゴッホ『サント=マリーの白い小屋』
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 この壁の白さは何なの?ほんとうにキャンパスが白く輝いていました。絵の前の滞在時間が一番長かった。ゴッホの絵に世界中の人々が魅了される理由が初めてわかった気がします。

 チューリッヒ美術館展の公式ページを見ていると、あの有名な(耳を切り落とした)ゴッホの自画像を収蔵しているのも、チューリッヒ美術館なんですね。

 もう、本当におなか一杯になった特別展でした。そして、やはり地元の大原美術館の偉大さも実感。大原美術館があって、気軽に足を運べる環境にあったから、こうして世界的な美術館の一級の作品群を目にしても、何らかの親しみを感じることが出来る。これは本当に大きい。次回、大原美術館に行ったときはまた違った印象を楽しむことが出来そうです。


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フェルメール 光の王国展 岡山シティ・ミュージアム [展覧会・ミュージアム]

 チュリッヒ美術館展の感想の前に、4月の下旬にはこんな催しに行ってきました。

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 世界に三十数点しかないフェルメールの名画。それが一堂に会します。

 ただし、すべて「リ・クリエイト作品」。色々と難しい説明が書かれていましたが、乱暴に言えば、作品が書かれた当時の状態を科学的に分析した結果、作成された「複製」です。
 「複製」の作品としては、どの絵も非常に奥行きを感じ、フェルメール独特の構図の妙というものがうまく出ていたと思います。
 ただし、(当たり前の話ですが)絵具による独特の立体感・迫力というものはもちろん再現出来ませんし、大きく引き伸ばした絵は輪郭が甘かったり、僕が本物を展覧会で拝見した「真珠の耳飾の少女」についてはもっと絵のうちから放たれていた色彩感・輝きというものが全く感じられませんでした。それ以上に、『あれれ、こんなに小さい作品だったっけ!?』と驚くほど存在感がなかった。
 複製とは言え、再創造=「リ・クリエイト」と言うならばもう少し精度の高いものを展示しないと、1000円の入館料を取る「展覧会」としては少々お粗末だと感じました。
 この催しの意義としては、フェルメールの数少ない貴重な作品を年代順に、かつ原寸大で感じ、勉強できること、これに尽きるのだろうなあと思われます。
 あと、展示作品すべてが複製であったことで、館内は撮影OK。監視役の職員も居られません。当日は土曜日ということもあり、なかなかの人出だったのですが、一部の観覧者の中には、スマホで写真を撮ること「だけ」が目的なんとちゃうんか?と思われるような人も居ました。正面から撮らないと絵がゆがむので、その正面の位置を取り合い、上手く撮影したらじっくり絵を見ることもなく次の絵へ・・・・
 絵が見たければ図録や、世の中にあまたあるフェルメールの画集でも買えばいいのに、と思いましたが、恐らく彼らはLINEやFacebookに自分が撮った写真を上げることに意味を見出しているのでしょう。
 こうまで(複製とはいえ)作品に敬意を払われない『展覧会』は、はじめて経験しましたね。

 写真撮影は禁止、照明にも最新の注意が払われ、要所には監視の職員。小声で話をするのもはばかられる静寂・・・・。こういった形式的な要件が揃わないと、美術展でもこういうことになるんだ・・・といういい勉強にはなりました。
 ともあれ、今年は京都まで足を伸ばせば「天文学者」と「水差しを持つ女」の本物を鑑賞することが出来る。ぜひ本物を見たいと思います。

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岡山城春季特別展「黒田官兵衛の生きた時代」 [展覧会・ミュージアム]

 少し前になりますが、連休最終日に岡山城へ。

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 新緑の中にそびえるお城もなかなかの風格です。

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 あまり近づきすぎると鉄筋コンクリート造りがバレバレ・・・

 しかししかし・・・岡山城には違う魅力があります。中がちょっとした歴史博物館になっているんです。

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大河ドラマの公式な展覧会ではありませんので、衣装や小道具の展示はありません(笑)どうも、そういうのを期待して来てはったお客さんが多かったような。

展示点数は少なかったですが、秀吉による備中高松城の水攻めの様子がジオラマで確認できたり(物凄い大規模な土木工事!土地勘がある岡山の人は「ホンマにこんな大規模なことをやったのか??」と疑問に思うぐらい)、黒田家だけではなく、宇喜多家についても詳しい説明がありました。今年の大河ではかなりの曲者として描かれていて、戦国の梟雄としての史実も多い訳ですが・・・違う一面も持っていたとのことでした。

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