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10年目以降も淡々と更新していきます [コンサート感想]

 このブログとはドメインが違うんですが、so-netブログに生まれて初めてのネット上に記事を書き始めたのが2006年7月26日。今日で、晴れて10周年ということになります。

 趣味の音楽鑑賞を記録することで、主にCDなどの音源を丁寧に聴いていきたい、というのがきっかけ。
 しかし、10年経過してみて、音楽に対する理解が深まるかと思いきや、むしろその逆で、クラシック音楽の世界の奥深さを感じています。
 そして、CD鑑賞から徐々に実演(コンサート)へとシフトしていきます。現在では完全に主従逆転していて、コンサートで取り上げられるプログラムを聴くために音源を聴く、あるいはどのコンサートに行くかを検討するために音源を聴く、というスタイルになっています。

 一方で、趣味の事以外の自分を振り返ると、ブログを書き始めてから3~4年は、私にとっては試練の日々でもありました。完治しない病魔と度重なる入院。職場においても30代の若さで戦力として見切りをつけられかけていました。
 そんな中で、唯一無二の滋養となったのが音楽。実演に傾倒していったのも、自分自身のそんな境遇の影響が大きい。特に、大植英次さんと&大フィルの音楽に耽溺し、日常の苦しみを忘れさせてくれると同時に、年に3~4度の大阪遠征が生きる糧でした。

 リーマンショック後の2009年頃から、未来の見えない業界に見切りをつけて、退職し独立することも視野に入れて勉強を始め、資格取得にも励んでいましたが、2011年の東日本大震災のあたりから自分でも予想もしなかった転機があり、退職を視野に入れて得ていたはずの知識が、仕事の実践の第一線で生かせることになりました。

 気が付いてみると、入院・療養中に知り合ったかけがえのない友人達を得ることが出来、勉強のやりなおしの場となった大学でも様々な方々と知り合った。趣味のコンサート通いでも仕事では知り合うことはなかった様々な人と友人になれました。窮地に立っていた筈の、自分の人生が、いつの間にか大過なく過ごせていたら得られなかったであろう様々な人間関係に包まれる人生になっていました。
 その原点は、ブログを書き始め、続けてきたことだと思います。特に、コンサートを通じて知り合った方々は、すべてこのブログがきっかけでした。

 もう10年先はどんな人生を歩んでいるででしょう。

 今後も、淡々と更新していこうと思います。 


ベルリン交響楽団(シンフォニカー) 岡山公演 [コンサート感想]

ベルリン交響楽団(シンフォニカー) 岡山公演

エルガー/愛の挨拶
モーツァルト/交響曲第41番ハ長調
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調
 ~ 休憩 ~
ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調「運命」

指揮:リオール・シャンバダール
ヴァイオリン独奏:イリヤ・カーラー

 ベルリン交響楽団、といっても、あのザンデルリンクが率いて東ベルリンを代表する存在だったベルリン交響楽団(シンフォニー・オーケストラ)とは別の団体です。あえて名称に(シンフォニカー)と付けました。

 会場は85%ほどの入り、先月の岡山フィル定期よりも入っていました。しかし、モーツァルトのジュピターの第1楽章が終わった時に盛大な拍手が起こったところを見ると、岡山フィル定期とは客層がかなり違う様子です。編成は前半は10型、後半は12型のストコフスキー(ステレオ)配置。

 とにかく盛りだくさんの内容でした。愛の挨拶にジュピターが終わったところで開演45分が経過!そのあとにブラームスのヴァイオリン協奏曲で1時間40分経過後にようやく前半が終了。後半はベートーヴェンの5番にアンコールが大サービスで2曲も!開演から2時間半以上が経過。とにかく音楽で満腹にしてお客さんを返そう、ということなのか?

・・・・ここから以下はネガティブな感想を含みますので、今回のベルリン響のコンサートを気持ちよく聞いた方はご遠慮ください・・・・

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岡山大学交響楽団2016サマーコンサート [コンサート感想]

 会場は1・2階席はほぼ満席で3階席まで開放する盛況ぶり。演奏の方も、指導者の保科先生の持ち味でもあり、岡大オケの特長でもある「保科節」の効いた徹頭徹尾、表現主義の演奏に酔いしれました。

 土日に勤務日が割り振られる職場へ移動して以来、岡大オケを聴く機会も限られてきているのですが、久しぶりに聴いて、「こんなに呼吸を深くとるオーケストラやったんや」という再発見がありました。もちろん楽曲にもよるんでしょうが、プロのオーケストラでも「今日は窮屈だな、呼吸が浅いな」と思う事しばしばなので、学生オーケストラでそれが出来ていると言うのは素晴らしいことだと思います。

 1曲目のフィンランディアは、帝政ロシアの抑圧の場面ではひたすら重く、民族自決の場面では快活に、場面の描きわけが出来ていた。秋山さんのタクトも鮮やかで、強烈なクレッシェンドをかけて岡大オケの伝統を見事に継承していた。
 2曲目のペール・ギュント第1・2組曲。最後にサプライズが用意されていた。第2組曲第4曲の「ソルヴェイグの歌」でソルヴェイグに扮した、保科先生婦人:康子さんがソプラノで歌いながらステージの真ん中へ。ペール・ギュントの言葉を信じて、ずっと待っていたソルヴェイグの悲哀と、ペール・ギュントの帰郷を喜ぶ気持ち、色々な感情が表現されていて、これには涙を誘われずには居られなかった。前プロであれほどのカーテンコールが起こる事は珍しいのではないだろうか?オーケストラの方も、非常に難しい弱音部の処理も健闘していた好演だったと思う。

 メインはシェエラザード。保科先生の十八番の一つです。コンミスさんのソロがやはり素晴らしく、このソロを聞いてもらいたいがための選曲だと思いました。
 チェロ首席ののソロも見事。オーケストラの呼吸の深さは、この曲で前回となり、特に第4楽章ではダイナミクスの抑揚のスケールがだんだんと大きくなって、客席を高揚感で満たした。4つの楽章の場面の描きわけも見事。これなら、8月に予定されている京大オケとのジョイントコンサートでも、あの学生離れした京大オケに対しても充分に伍して対抗できるのではないでしょうか。

シベリウス/交響詩「フィンランディア」
グリーグ/ペール・ギュント第1組曲・第2組曲
 ~ 休 憩 ~
リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」 

・アンコールは雷鳴と電光

指揮:保科洋、秋山隆
ソプラノ:保科康子

2016年7月9日 岡山シンフォニーホール


日本のオーケストラにとって解決すべき課題? [雑感]

 昨日のN響岡山公演の記事のアクセス数が増加していて、恐らく何度も繰り返し訪問して下さっている方が多いようです。
 このコンサートの感想は書かないことに決めていますが、N響の演奏が悪かったわけではありませんので、一応おことわりをしておきます。

 なぜ感想を書かないのか、理由を説明します。

 「音楽の友」の今年の1月号、大フィル首席指揮者として井上道義氏のインタビューが掲載されていました。

 その中に「日本のオーケストラにとって解決すべき課題は?」という質問があり、答えの一つとして『ネットでグチャグチャ書く人間に、まず顔を提示してから書くシステムをつくっていただきたい』という発言がありました。

 私は匿名でブログを書いているので、まさに井上氏の批判の対象である「ネットでグチャグチャ書いている」人間にあたるわけですが、とはいえ長年、地方都市の狭い世界の趣味でブログを書いていると、地元の岡山では関係者に名前も職業も顔も割れていますし(地元の新聞社の記者さんから取材の申し入れがあった事もあります)、感想に関して匿名という立場に任せて無責任に書いているつもりは全くなく、一定の責任を感じながら書いています。

 一方で、多くのブロガーさんがそうだと思いますが、実名にしてしまうには仕事などで色々しがらみがあるんです。例えばコンサートに行くために、繁忙期に同僚にお願いして定時に職場を出させてもらったり、得意先との打ち合わせを早めに切り上げてもらったり、軋轢が起きかねない局面を丁寧に収めながら足を運んでいるわけです。

 今の日本のような不寛容社会では、実名でブログを書くと言うのは、それなりのリスクがつきまとう。匿名で書くというスタンスを守っていれば、実際には誰が書いているのか分かっている人がいても、色々穏便に事が運ばれるわけです。
 ましてやコンサートの感想なんて、自分の仕事に還元されるものは何もない訳で、1円の得にもならない。ただただ純粋に娯楽の範疇で書いている。

 コンサートに通っている人々は、日時と場所を指定されて、そこに「わざわざ足を運ぶという手間」と、立ちはだかる日常の様々なしがらみを払いのけて足を運んでいる。ブログに感想を書くのだってエネルギーが要る。その楽団やクラシック音楽という趣味に思い入れが無ければ到底続かない。もちろんこれは自分が望んでやっていることですが、コンサート興業を生業にしている方々には、そういった想像力を働かせて欲しいな(ほとんどの音楽家は充分に理解されているとは思いますが)、と思います。そうすれば「ネットでグチャグチャ書く人間」なんていう発想にならないですよねぇ。

 一方で、井上氏が指揮者としての作り出す音楽世界には、私も魅了されている一人ですし、自分と考え方が違うからと言って、音楽的感動を得られる確立の高いコンサートに足を運ばない手は無い。

 となれば答えは一つ。業界で最も権威のある雑誌に本人が、「日本のオーケストラにとって解決すべき課題」として、意見が表明されたこと。その意思を尊重し、『いい演奏であろうが、そうでもない演奏であろうが、井上道義氏が指揮したコンサートの感想を書かない』。そう決断しました。


NHK交響楽団岡山公演 井上道義 指揮 Pf:小山実稚恵 [コンサート感想]

NHK交響楽団岡山公演 ~岡山シンフォニーホール開館25周年記念~

ラフマニノフ/ヴォカリーズ
  〃   /ピアノ協奏曲第2番ハ短調 
 ~ 休憩 ~
チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調
(アンコール:チャイコフスキー/エフゲニ・オネーギンからポロネーズ)

指揮:井上道義
ピアノ独奏:小山実稚恵
コンサートマスター:篠崎史紀

2016年7月1日 岡山シンフォニーホール

※今回は記録のみ