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ターナー展 ~英国最高の風景画家~ 神戸市立博物館 [展覧会・ミュージアム]

 今回の帰省の主目的の一つでもあった、ターナー展に行ってきました。

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 4年前に岡山県立美術館で開催された特別展で、ターナーの絵は何点か見ましたが、こうして一堂に拝見することが出来て、特に円熟期から晩年期の絵画の進取性に感銘を受けました。

展覧会の開催趣旨については、神戸市立博物館サイトから
英国絵画の地位を飛躍的に高めた風景画の巨匠として名高いジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775-1851)はロンドンに生まれました。幼い頃から優れた画才を発揮し、10代で英国の風土や名所旧跡を描く水彩画家となります。やがて油彩画にも取り組み、弱冠26歳にして、英国の美術界で絶対的な権威を誇っていたロイヤル・アカデミーの正会員になりました。ターナーは風景をどのように描くかを探究し続け、自然の劇的な変化を描き出した壮年期の作品や、光と色彩があふれる幻想的な晩年の作風から、ロマン主義を代表する画家の一人と称されます。
 また、その画風は、クロード・モネをはじめとする後のフランス印象派の画家たちにも大きな影響を与えたとされますが、日本では、英国留学経験のある明治の文豪、夏目漱石が愛した画家としても有名です。
 本展では、世界最大のコレクションを誇るロンドンのテート美術館から、ターナーの油彩画の名作30点以上に加え、水彩画、スケッチブックなど計113点を紹介します。日本でまとめて見る機会が少ない巨匠の大回顧展をどうぞお楽しみください。

 開館直後の9:40、それほど人も多くなくゆっくり見れました。展示は年代順に展示されています。
ターナーの絵の特徴である「光」と「色彩」。
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 展覧会のポスターやパンフレットに使われている、この「チャイルド・ハロルドの巡礼-イタリア」の見事な色彩と緻密な描画に圧倒される(サイズにも圧倒されましたが)。
 母国イギリスの風景画は、図録なんかで見ると「なんだか暗い色使いやな~」(⇐素人の浅はかな妄言)、と感じるだけなんですが、こうして実物で見ると色彩の奥行きというか、空気感はハンパないですね。

 「光」といえば、「レグルス」という作品。これが本当に1820年代に書かれた作品なのか?と、目を疑ってしまうような斬新な光の描かれ方。クラシック音楽界でいえば、大騒動を起こしたベルリオーズの「幻想交響曲」のような作品かも?(ちょっと違う?)
 
 それから個人的に勉強になったのは、18世紀のヨーロッパにおいて共有されていた『崇高』という概念。ターナーも、この「崇高」の表現のために、自然の猛威や美しさをモチーフにした風景を見ました。18世紀と言えばベートーヴェンなども活躍した時代。ベートーヴェンの作品からも自然に対する敬意を表する作品が沢山ありますね。

 若いころは権力者や大衆に受けるような、今でいうナショナリスト的な一面を見せていたようですが、晩年は批判をものともせず、独自な世界を模索していったようです。
 

 イギリスが世界帝国への地歩を着々と固め(同時に戦争と侵略を重ね)、産業革命と急速な工業化や貧富の格差など社会問題の真っただ中にも居たターナー。
 どの作品も、その人類史上まれに見る社会変動の時代の『空気』を運んでくれるようで、興奮しながら観覧しました。

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 ターナーの風景画を使った「天気予報」ボード。

 余談ですが、ブログ仲間のとしゆきさんが、同じ日に同館を数時間差で訪れていたことを後で知り、驚きました(笑)

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コメント 2

としゆき

こんばんは。図らずも同じ1月18日訪問ということでコラボ記事になりました。証拠写真もあがってますし。光の色彩感は、生で見に行く価値ありですね。
トラファルガーの海戦を描いた作品では、イギリス大勝利のはずなのに、勝利に焦点を当てない、斜に構えたテーマ設定がターナーの個性のあらわれで興味深いですね。
by としゆき (2014-01-23 22:39) 

ヒロノミンV

>としゆきさん
 本当に、偶然に驚きました。時間がもし重なっていれば(それもほ人も多くなかったですし・・・)たぶんお会いできたかもしれません。
 帰って来てから日曜美術館の録画をみまして「ヴァティカンから望むローマ、ラ・フォルナリーナを伴って回廊装飾のための絵を準備するラファエロ」の構図の複雑さについて解説されていました(焦点が2店ある?だったかな)、なんか色々謎が隠されていて、一筋縄ではいかないアーティストだったんですね。
by ヒロノミンV (2014-01-24 10:27) 

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